【本】ハーバードMBA留学記 ☆☆☆☆

ハーバードMBA留学記 資本主義の士官学校にて
ハーバードMBA留学記
岩瀬 大輔 2006/11 日経BP社

 現在、ネット生保を立ち上げている岩瀬さんが、HBS時代に書いていたブログの本。アメリカに行くと、世界には若くて優秀な人がたくさんいるなと思うんですが、日本にもいました。


 単なるMBAガイダンスを超えて、企業経営、組織論、リーダーシップ、キャリアなどを考えるヒントが散りばめられています。リップルウッドに在籍していたことがあり、「第5章ファンド資本主義」は、NHKの土曜ドラマ「ハゲタカ」の解説を読んでいるようでもありました。
 気になった部分は以下のとおりです。

 僕たちはついつい、tacticalに意思決定をしがちだ。でも、自分の拠りどころとなるprinciple,、valueを持たずに、そうやってその場その場での判断をしようとしていると、本当にグレーな問題に直面した時に、誤った決定をしてしまうのではないか。P.53

・倫理的な経営判断の枠組み p.54

・日本の医療を考える P.165 
 医療サービスの質についての日米比較を私流にすれば、「お金持ちにとっては米国が圧倒的に上。しかし、普通の人や低所得層にとって日本は夢のような国」となる。

・行き過ぎた株主至上主義 p.256
 私有財産説と制度説の議論の中でのD.パッカードの言葉。

収益を上げることは企業活動の重要な結果だが、我々の本当の存在意義を理解するには、より深くいかなければならない。それは、我々が一人一人では実現できないことを、集合体として実現して、社会に貢献するためだ。

・経営者の報酬と株価操作 P.264
 BCGの「経営者の不正はなぜ起きる?」を紹介しています。

・第6章の引用句 p.281
Dream as if you’ll live forever. Live as if you’ll die today.(James Dean)

・eBay Whitman CEOのアドバイス p.310

 ネット生保楽しみですね。

では(^^)/^