【本】人生の流儀

人生の流儀 ビジネスマンに贈る珠玉の言葉

城山三郎 新潮文庫

文庫本を読みました。本は、読む年代によって印象が違うのでしょうが、城山作品は、特にそうではないでしょうか。私が城山作品を読み始めたころは、本を通じて組織とは何か、自分がどのような人生を歩むのか、ヒントを求めていました。そんな私も、ビジネスマン生活の折り返し地点に差し掛かりつつあります。今は、こうしたせりふが出てきた背景もわかりますし、自分が同対処してきたという反省をしながら読むことになります。

一方、城山作品が描かれた時代から変わった点と変わらない点があるようにも読めました。フリーターとして最初から、組織への忠誠心を持たずに30代を向かえれば、城山作品の組織感は、伝わらないのでしょうね。(『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか』参照)

また、金銭感覚も変わりましたね。小泉時代から、振り子は清貧方面へ戻ってきていますが、それでも、城山作品が輝いていた時代には戻らないのではないでしょうか。

ひとつひとつの言葉も興味深かったのですが、巻末の作品一覧を見返すのもいいですね。

落日燃ゆ 官僚たちの夏 (新潮文庫) 男子の本懐 雄気堂々〈上〉 (新潮文庫) 小説日本銀行
粗にして野だが卑ではない―石田礼助の生涯 (文春文庫) ビジネスマンの父より息子への30通の手紙    新潮文庫 (新潮文庫) シンボリック・マネジャー (同時代ライブラリー (326))

懐かしさとともに、自分の後半戦のあり方を見直すきっかけになります。

では。