株価純資産率倍率(PBR)の分析をしていて、改めてアメリカの若さがわかりました。やたら問題のある国ですが、問題が起こった時にダメなところは(無慈悲に)切り捨て、あっという間に対応してしまう力は真似できません。
米プライムーレトをみたら、5.5%なんですね。
FFレートが2.5%なので、3%乗せるとたしかに5.5%なのですが、ゼロ金利に目が慣れているので、ビックリしてしまいました。
過去60年の実質金利を見てみると、マイナスは例外なんですね。前回2桁インフレになった時には、プライムレートは18.9%になってました。もう、サラ金ですね。
こうして引きで見ると、今回も実質ベースでプラスに戻るところまでは行くのではないでしょうか。あと3%分ですので8%は行きそうです。
同じチャートをEUで作るとこんな感じです。
なんて、控えめなんでしょうね。銀行の貸出金利は1.8%まで上がっていますが、アメリカとはやっぱり違います。Financial Times が欧州の物流不動産市場について書いていました。
https://www.ft.com/content/266b8867-e4b6-4fbe-a4b5-a332a0c13cec
利上げで不動産価格が下がっている話なのですが、アメリカのすさまじい利上げを見ていると、調整はまだまだ続きそうです。
ただ、アメリカのように急に金利が上がるかというと疑問符です。インフレは大問題ですけど、ウクライナ戦争は続行中。一本調子で利上げするには、行き先不透明であり、あまりに変数が多いです。
こうして比較すると、アメリカってすごいのがよくわかります。こんな金利になったら住宅メーカーとかバンバン倒産するのでは?エネルギーは自給できてるし、ウクライナも遠い外国だし、若いのでお構いなしなんでしょうね。
日本は、欧州よりもヒドいでしょうね。そもそも、日銀総裁が変わるまで利上げできなさそうですし、変わったところで、中小企業が悲鳴をあげると、利上げがゆっくりになるでしょう。
世界中からお金がアメリカに集まる音が聞こえてきませんか。
では。