長過ぎる助走

 水曜のダウンタウンで、「走り幅跳 短すぎる助走 と 長すぎる助走 記録トントン説」を検証していました。

https://cu.tbs.co.jp/episode/14694_2039646_1000043463

 ザ・たっちの二人が、挑戦するのですが、短すぎる方の記録が205cm。長すぎる方は、助走が10kmもあったので、記録が70cm でした。

 バラエティなので、笑えたから「成功」なのですが、ふと、日本企業の昇進と重なって切なくなりました。最近、重要ポストに昇進するまでの助走が長すぎて、飛距離が短くなってないかと。

 たとえば、25歳で娘ができた社員が30代後半で事業部長になると、若者向けのサービスを開発するにはちょうどよいわけです。経験も10年以上ありますし、体力も残っている。社内の人望もある。家には中学生になった娘もいるので、忌憚のない意見も言ってくれる。

 これが、50歳過ぎてから事業部長になると、五十肩で気落ちしているし、奥さんは空の巣症候群に加えて親の介護が始まるしで、とても若者向けのサービスを担当するのにちょうどよい助走とは思えません。

 本来なら、事業部長のコンピテンシーを設定し、逆算して社員を育てる(またはヘッドハントする)べきですよね?しかし、日本企業では年齢で昇進するので、社内の平均年齢が上がってしまうと、こういう悲劇が頻発する。「10kmもマラソンしてから、走り幅跳びなんてできないよ」と笑いつつも、走り幅跳びする前に、出世競争で10kmマラソンさせてないかなと思うのでした。 

 結構、奥深い説だったなと。

では。