エコノミストが、高齢化により技術革新が失われるという記事を書いていました。
It’s not just a fiscal fiasco: greying economies also innovate less
That compounds the problems of shrinking workforces and rising bills for health care and pensions
4月には、AIの進化で大騒ぎしていたのですが、躁うつ性なのでしょうか。
気になったので、Global Innovation Index を確認してみました。ネットで確認できたのが、2013 ~2022年だったので、G7+中国・シンガポールの初年度と最終年度を比較してみました。
高齢化比率= 65歳以上の人口 ÷ 15~64歳の人口
とすると、上述の9カ国はすべて高齢化しているのに、スコアが上がったところもあれば、下がったところもありますね。たとえば、首位のスイスは、スコアを66.6から64.6に落としましたが、アメリカは、60.3 から61.8にあげています。
下図は、横軸に高齢化比率、縦軸にイノベーション指数でプロットしたものです。
回帰直線を引けば、右肩下がりになりますが、決定係数は、0.1262なので、関係ないとも言えるでしょう。日本は、高齢化比率が51.2%と超高齢化社会なのに、指数を「改善」しました。
GDPのような全国民がかかわる数値は、高齢化比率で大きな影響を受けることは、以前の分析で指摘しました。しかし、技術革新は、もうちょっと狭い人がかかわるものではないでしょうか。高齢化が進むと野球は弱くなりそうですけど、大谷選手は米国で三冠王を取りそうな勢いですよね?エコノミストはもう少し丁寧な分析をしてほしかったなと。
ただし、直系家族の罠については、私も繰り返し指摘をしており、先輩の言うことを聞く文化の国は、若手が失敗できる仕組みづくり(ソニーミュージック方式)が大事だとは思っております。
今日も日本で技術革新に取り組んでいる技術者のみなさま、ありがとうございます!