無極化する世界

こちらのフォーラムの文字起こしを読みました。

ChatGPTのおかげで、こうしたパネルディスカッションもすぐにポイントがわかるようになりました。

テレビ・ニュースが、「裏金」を報道している一方、こうした世界情勢分析が少なくなっていますね。年末に議論すべきニュースがどちらかは明らかです。大学がメディアを持った意義は大きいと思いました。

印象に残ったことをメモしておきます。

アメリカ単極時代が終わり、複数の地域大国が、各地域において影響力をおよぼす世界に少しずつ少しずつ移行している。ウクライナ戦争も、イスラエル・パレスティナ紛争も、その文脈の中で起こった。

パレスチナ問題は、ハマスを殲滅すれば解決するものではない。

こうした問題は、大国1つだけの力で解決できない。複数の国が解決にあたるひつようがある。

ウクライナ戦争の教訓は抑止力の重要性。ウクライナと西側は、ロシアの行動を抑止することに失敗した。

冷戦時代、ソ連から武器供与を受けていた国々が、供与する側に回っている。これは大きな変化。

アメリカが提供するセキュリティ・ブランケットが果たして安全なのか信頼が揺らいでいる。

アメリカの指導力が衰え、地域紛争が世界に影響するようになった。ウクライナの小麦。中東の石油。台湾有事の半導体。

マルチプレックス・ワールドオーダー。分野別に多層的に影響力を発揮する国が増えた。

リベラルな秩序や国際秩序を支えてきたエリート層が、そのコストが国内で不平等になりつつあることを感じている一般市民からの反発を受けている

アメリカは中東政治に関わる能力を持っているものの、その行使に対するメリットが次第に減少しており、中東の事情に詳しいアメリカ人たちも関与を避けようとしている。

日々、戦地から送られてくる悲惨な写真を見ていると、気落ちしますが、こうした国際政治の変化を理解して、貢献する方法を考えねばと思いました。

では。