日米首脳会談の共同声明読んでいたら、このまま中国のGDPがアメリカ抜いて、そのまま衝突みたいな思いに囚われたので再確認。
日本は、1960年代から人口ボーナス入り。生産年齢人口(15-64歳)は、その他の従属人口の2.87倍(逆依存人口比率、以下「人口比率」)が3倍を越える期間が1990年まで続く。働き手が多くて、老人や子供が少なければ、社会負担は少なく済む。高度成長が続き、一人あたりGDPは1960年の479ドルから1990年の25,896ドルへと54倍になった。
中国の人口比率は、1950年には日本より高かったが、20年に渡り低下する。大躍進(1958~1961年)の影響が忍ばれます。3倍に載せてくるのは、1990年代から。30年に渡り人口ボーナスが続きます。その経済成長の凄まじさは、みなさんご存知の通り。しかし、一人あたりGDPは、1990年の347ドルから、2020年の10848ドルへと31倍にしかなりませんでした。10億人の所得が平均で30倍なので、すごい成果なのですが、1万ドルでボーナスを使い切ったのがポイントです。日本がボーナスを使い切った後(オーナス)の30年でどれほど苦しんだかを知っていれば、中国のオーナスが、相応に厳しいことを予想できます。
上海あたりは2万ドル水準になっていると思いますが、2015年にチベットに行った時には、イメージ3千ドルでした。ラサには行くのも大変で、着いたとたんに高山病(海抜4,200m)。中国全体を底上げするのは簡単ではないのがよくわかりました。
日米同盟vs中国というより、老いていく日中 vs. アメリカというのが現実で、あまり結論を急がずに、先延ばしにすることで、衝突をさけるのが良いのではと思いました。
では。