インドのSENSEXが最高値と聞いて、新興市場の株価を調べてみました。
比較時期は、2020年1月の始値と2021/2/24終値。横軸が外国為替(対USD)の変化率。縦軸が各国株価指数の変化率です。コロナの前と後で、結局、為替と株はどうなったのか。
第1象限は、株高・通貨高です。たとえば、中国は、通貨が7.3%上昇し、株が16.9%上昇しました。同時期の日本(TOPIX)は、通貨が2.4%高くなり、株も13.4%上昇しました。第一象限は、コロナの影響が限定的で、外国人投資家を巻き込んで株高になった国と言えるでしょう。
真逆が第3象限。たとえば、ロシアは、通貨が18.6%下がり、株も6%下がりました。コロナの資源安が直撃したのは同国であり、外国人投資家も逃げたのでしょう。
東南アジアの国々は、コロナの影響が少なく、為替も株もそんなに動かなかったと言えるでしょう。米株が21%上昇しているのですから、連れ高になってもおかしくないのですが、東南アジアに資金は回ってこなかったのでしょう。
よくわからないのが第4象限。たとえば、アルゼンチンは、通貨が50.3%下がったのに、株価が19%上昇しました。日本でいえば、USD/JPY=200円になったら、ガソリン価格が上がって暴動起きそうですが、輸出企業の業績が回復して株が上がるみたいなことなんでしょうか。それとも、そもそも自国通貨が信任されておらず、USDベースでビジネスは回っているので、通貨安に関係なく、米国株高の恩恵をそのまま受けたのでしょうか。トルコリラがこれほど売られたのに、株価が30.8%も上がったのは、不気味ですらあります。
バブルが弾けるとしたら、どの国からでしょうか。アジア通貨危機のように東南アジアからではなさそうです。第4象限の国が危ないと思っています。
では。