磯崎さんの記事を読んでiPadは、「企業文書」の保管方法に革命的な変化を起こすなと思いました。
20年前。新入社員の私の初仕事は、引越しでした。なんといっても重かったのが、「紙」 コカ・コーラのバイトをやっていたときに、「水」の重さを実感してましたが、紙もそれにおとらず重い。最近の企業は、引越しするときに、文書をスキャンして整理するところが増えてますが、多いに頷けるところであります。
引越しの際のスキャンは、主にアーカイブを目的としていました。紙には一覧性があり、検索ができないPDFの場合には、すぐに取り出すことが難しくなると誰もが思っていたからです。
iPadには、そうした昭和な思い込みを変えてしまいそうです。たとえ、PDFの文字が検索できなくても、30枚くらいなら一瞬でサムネイル一覧できるため、様式を見慣れている社員なら、瞬時に書類を発見できます。ページ送り、拡大、縮小もサクサクできるので、書類にたどり着くスピードは、ときには、紙を上回ることになるでしょう。
これまで、情報へのアクセス速度を上げようと思うと、アナログデータをデジタル入力して、検索enableな状態にする必要がありました。この入力には膨大な人件費がかかっていたわけです。毎日使うようなデータならともかく、半年に一度閲覧するかどうかのデータは、デジタル入力するよりも、「自炊」してアーカイブしておく方が、合理的になる時代がやってくるんですね。
たとえば、従業員1000人①の企業の人事部長さん(時給5000円 (a))が、従業員関連資料(1人=10枚②)を検索することを考えます。これまでですと、人事部のキャビネに、従業員あいうえお順にフォルダを並べることになっていたでしょう。
文字入力が1枚=500円③とすると、データ入力費用は、①×②×③=500万円(b)。
この費用が、単純に人事部長の検索コストを下げるためだけだとし、デジタル化によって検索時間が6分短縮されると仮定します。すると、部長が1万回検索しないとペイしないんですね。元取る前に異動しそうです。
書類探す時は、「○×君のフォルダ」でほとんど済むはずですし、10枚ぐらいのPDFならサムネイル表示ですぐにわかりますね。
応用範囲も広そうですね。名刺もそうですし、採用担当者は、履歴書データをPCに入力するのでなく、まずはスキャンすればよさそうですね。
書類も、サムネイルにした時にすぐわかる工夫(色とか、マークとか)をしておけば、手書きをスキャンしたものでよさそうです。
サーバーからiPadにセキュアにアクセスするためのノウハウが必要になりますので、アーカイブ会社がサービスを提供すれば、株式市場でも評価されそうです。
では。