富山県高岡市を走る路面電車、万葉線に乗った。
オランダで見たようなおしゃれな車両が走っており、街のブランディングにも貢献している。
ただし、車社会が進んだ地方都市共通の公共交通機関の赤字問題は、高岡でも表面化した。
しかし、高岡市は、市民運動の成果で、路線の存続を決定したのであった。
予算の制約上、かなり厳しいと思うが、乗車して思い付いたことをいくつか書いてみたい。
1. 市南部への延長
高岡市は、駅を境にして北側の旧市街と、南側の新市街に分かれている。万葉線は、旧市街を走っており、乗客を増やすためには、新市街側の需要を取込む必要がある。駅を超えて、JASCOまで行けるようになれば、新たな需要が生まれることだろう。
2.高岡駅地下
そうなると、駅を横切る必要があるのだが、これを地下鉄にする。雪に降られずにJRから乗りかえられるようになれば、車に対する競争力も向上するはず。
3. 城端線への乗り入れ
富山ライトレールのように(東洋経済 2005/4/30 P60参照)、城端線に乗り入れることができれば、世界遺産の五箇山・白川郷の合掌造りへの観光路線となる可能性がある。ペルーのマチュピチュへの鉄道、アルゼンチンの「雲への列車」が参考になろう。
4. ケイタイでの位置情報
雪の中、道路で列車を待つのは辛い。青山を走るコミュニティバスは、位置情報をケイタイ向けに提供している。この仕組みを使えば、列車にドンピシャ合うように駅に向かうことができる。
5.フラットTVで広告収入
新型車両には、液晶テレビがついているが、行き先の案内を表示している。
これは、山の手線や、上海の地下鉄のように社内に数台の液晶テレビを設置して、広告料を取れるのではないか。地元のTV局と提携して、役割分担をしてもよい。地域に密着した広告を安く打てる「メディア」としての活路があるように思う。