和洋物電マトリックス

先日のダッチサンドの説明がいまいちに感じたので、もう一度。横軸に日本か外国か。縦軸にものづくりかITサービスかでマトリックスを作ってみました。

 第一象限に入るのは江戸時代では、絹織物業などですね。明治に入ると、西洋の技術を必死で取り入れました。和魂洋才の象徴が、富岡製糸場でした。1990年ごろまでは、この第1象限と第2象限の間がドはまりしたと言えるでしょう。GMの工場(洋才)を見学したトヨタ(和魂)が、世界を席巻しました。

 ところが、2000年代に入ってくると第4象限が、巨大な価値を生み出すようになりました。GAFAMにテスラ、NVIDIAを加えたMagnificent 7 は、ここにあたります。

 日本からも楽天などが出て、第3象限で戦いましたが、世界で受けいれられたプラットフォームは作れませんでした。それほど得意ではなかったと言わざるをえません。

 物魂電才は、AIBOのような製品なのだと思います。あのような精密なからくり人形を造るのは得意です。産業用ロボットでは、世界を圧倒していますね。

そのAIBOも、プレステのように売れたかというと、いろいろ苦労が多いようで…。

 ダッチサンドで言いたかったのは、単純な物魂電才だとひねりが足りない。日本の直系家族的な文化が、最後のブレイクスルーを邪魔するからです。そこに洋をかませて、文化を変える必要があると思うのです。

 ま、日本企業のプロジェクトリーダーも、「自由にやっていいぞ」とは言うと思うのですが、部下はまだ空気読んでますので。体操でいえば、物から電への宙返りだけでなく洋への半ひねりが加わると、高得点が見込めると思います。