Recessions have become rarer and more scary

Financial Times のこの記事は、興味深いものでした。

Recessions have become rarer and more scary

Recessions have become rarer and more scary
A hard to predict financial crisis is the most probable source of the next downturn

日経 2019/9/6 p.6 に翻訳が掲載されています。

世界が景気後退と戦う武器をこれほど持たなかった時代は、過去にあまり例がない。だが、戦うべき景気後退がこれほど少ない時代もかつてなかった。

確かに、武器は限られますね。相変わらずのゼロ金利ですし、利下げの余地は限られます。EU以外は、すでに積極財政ですので、これ以上の財政支出は、信用低下に繋がります。

第二次世界大戦後の35年間に米国は景気後退に8回陥った。その後の35年間は4回だ。

ハイマンミンスキーの金融サイクルに言及。金融危機が発生するタイミングを予測する難しさにも触れています。

景気後退は、コントロールできるようになりました。私が学生だった90年頃、インド航空は寝台車でした。座席の販売がうまくいかず、4席空くことはザラ。下手にビジネスで行くよりも、エコノミーで横になる方が、楽でした。しかし、先日も、日本とオランダを往復しました。一番安かったのはANA。羽田→ミュンヘンは、ほぼ満員です。ネットが発達して、リアルタイムで座席の価格を変更できるようになった結果、需給を価格で調整できるようになりました。同じ調子で、在庫の調整も精度が格段に向上。景気の波が平準化したのだと思います。

よって、たしかに、現代では、景気後退はむしろ、実業の外、金融からのショックで発生する可能性が高いのですね。

では。