ThinkPadから見える未来
ThinkPad E14(メモリー32GB, SSD 1TB)を買おうとしたら、27万円になっていました。去年は12万円だったのに。CPUは、Core Ultra 7 258Vで、去年のRyzen 7 7735HSより、性能落ちてます。 日本が貧しくなっているのを実感しますね。パソコンは海外で製造されており、円が安くなっているので、当然の結果なのではあるのですが。ハイパースケーラーが部品を買い漁っていることも原因の一つでしょう。 PCは、水平分業の典型で、我慢してまっていれば、同じ値段で、より性能のよいものが買える典型でした。AIが使えるPCを中学校に配備しようとすると、倍の予算が必要になるのではないでしょうか。子どもたちの将来への投資が目減りしますね。通貨を強くし、キーデバイスを作り続けることは、大切ですね。 […]
メーカーの社長
2000年ごろ、ミネソタ大学のMBAで、ハネウェルのCEO指名の話を聞きました。最初はエンジニアです。メーカーの創業者は技術者が多いですね。技術者は管理が苦手なので、売上も利益もドタバタします。すると、株主は、売上と利益を安定させようとMBAを雇います。彼は、社内をコントロールして、安定して利益を出すようになります。しかし、彼は技術者ではないので、画期的な新商品を生み出せません。凡庸な株価にしびれを切らした株主は、インベストメント・バンカーを雇います。彼は不採算事業を売却し、将来性のある企業を買収します。売上は倍増し、株価は跳ね上がるのですが、何の会社かわからなくなり、失速するというものでした。 恒星の一生のような話でしたが、わがままな、絶対核家族の株主の典型だと思いました。 ソニーで言えば、こんな感じでしょうか。 エンジニア 井深、盛田、岩間、中鉢MBA 出井、安藤、ストリンガー、平井インベストメントバンカー 吉田、十時 日本人が持つソニーに対するイメージはそれぞれだと思いますが、上場している以上、同じような道筋をたどることになるとは思います。これから、どんな会社になっていくのでしょうか。 https://www.diamond.co.jp/magazine/20244082226.html
直系家族なソニー
私が、ソニーミュージックを直系家族的な文化の克服例として挙げると、違和感を感じるかもしれません。ソニーは、広告がうますぎて「闊達なる自由工場」のイメージ維持に成功しているからです。 しかし、ソニーファイナンスから見えたものは、直系家族でした。そもそも盛田さんは、第15代盛田久左エ門。造り酒屋の長男です。東京通信工業設立時の相談役に同じ名前が見えますが、14代のことでしょう。設立時から直系家族。ソニーは盛田の子会社なわけです。井深さんと盛田さんは海軍。ソニー幹部会議は、マネジメント会同と呼ばれてました。モノづくりを支える技術者の採用は、大学の研究室とつながっている。本社に近づくほど、直系家族を実感するのがソニーでした。 一方、跳ねっ返りがいたのが子会社でした。久夛良木さんが典型でしょう。ソニーは子会社との距離が絶妙でした。ソニーほどの多国籍企業であれば、開発拠点を海外に置くこともできたはずです。青山とか市ヶ谷というのがちょうど良かったのですね。山手線ですぐに行けません。 取締役会はきちんとやって、管理屋も超一流でした。ゲーム機作るのに数百億円調達しないといけないわけです。しかも、原価を下回る販売価格でシェアを取りに行く。ソニーの役員は、AIもない時代に手計算でシミュレーションを綿密にして、楽観シナリオを遥かに上回る利益をあげました。裏方の実力を私は、最も実感しました。 こういうところは、直系家族な他の会社でもマネできるのではないでしょうか。
直系家族の新規事業
グロービスから新規事業の報告書が発表されました。 グロービス、新規事業を「次代の中核事業」へ育てる「創造中心経営」を提言https://globis.co.jp/news/corporate-training/13393-2026-08-03/ よくできているのですが、私の主張する「直系家族の罠」がよくわかる内容でもありました。 直系家族というのは、長男が家督を継ぐ家族です。親と同居するので、権威や秩序を重んじます。日本、朝鮮、台湾、ドイツ、スイスなどが直系家族です。 直系家族の罠とは、高齢化が直系家族の成長をより妨げるということです。高齢化で成長が鈍化するのは万国共通です。その中でも直系家族は、先代の考えを踏襲し、長い年月をかけてトップになるため、経営判断のミスをしなくなります。選球眼が良すぎて、ボール球に手を出しません。民間人なのにロケットを打ち上げ、地球に戻ってきたところを箸でつまもう、なんてことは、誰もしません。失敗しないことは、個社にとっては良いことですが、社会全体を見ると、誰もリスクをとらない状態となり、停滞が続くのです。 […]
オランダの図書館
私は、世界230都市を旅し、3都市に住んできました。住む場所を決める時の一つの要素が図書館でした。センスのある図書館を作る市は、行政もできると実感しています。図書館というのは未来への投資です。知識を共有することによって人を育てる場所です。結果が出るまでに時間がかかります。減税して現在の市民を甘やかしていたら、図書館は充実しません。未来への投資を捻出できる市が、将来繁栄するわけです。私が暮らしたシンガポールとアムステルダムの図書館は、素晴らしいものでした。両都市は経済的にも繁栄し続けています。 https://serai.jp/tour/1006821 […]
オープンソースとClaude Code
オランダで経営コンサルタントをやっていて痛感したことの一つに、多国籍対応がありました。アメリカならひとつの会計システムで、ニューヨークもカルフォルニアも管理、納税ができます。しかし、欧州には40もの国があり、それぞれ規制が異なります。日系企業は、システムを統一することができず、現地の会計ソフトを使い、月次決算をエクセルで本社に送るというのが珍しくありませんでした。本社はSAPを入れているのに、ドイツ現法はDATEVを使うというブラックジョークのようなことも起こるのです。 しかし、こんな状況をオープンソースのERPを使って打破しようという日系企業が出てきました。たとえば、湖池屋です。 【ERP事例紹介】湖池屋、Odooで業務効率化と成長を実現 Odoo(オドゥ)は、ベルギー初のベンチャー企業です。以前はOpenERPという名前でした。無料かつオープンソースで使えるのは良かったのですが、デザインや使い勝手がいまいちでした。 しかし、ユーザー数が1600万になり、2024年11月に5億ユーロ(約820億円)の資金調達(バリュエーションは50億ユーロ(約8,200億円)。Googleと提携したあたりから勢いが出てきました。 https://trends.google.co.jp/explore?q=Odoo%2COBIC&date=all&geo=Worldwide […]
食品の$100 bil クラブ
世界70カ国を歩く時の私の趣味は、ストアチェックでした。地元のスーパーや日本食レストランに行き、各国の物産複合を観察するのでした。 その結果たどり着いたのが、世界の食品会社は5大陸に2社ずつぐらい、合計10社ほどに集約されるだろうという考えでした。 […]
ThinkPadから見える未来
ThinkPad E14(メモリー32GB, SSD 1TB)を買おうとしたら、27万円になっていました。去年は12万円だったのに。CPUは、Core Ultra 7 258Vで、去年のRyzen 7 7735HSより、性能落ちてます。 日本が貧しくなっているのを実感しますね。パソコンは海外で製造されており、円が安くなっているので、当然の結果なのではあるのですが。ハイパースケーラーが部品を買い漁っていることも原因の一つでしょう。 PCは、水平分業の典型で、我慢してまっていれば、同じ値段で、より性能のよいものが買える典型でした。AIが使えるPCを中学校に配備しようとすると、倍の予算が必要になるのではないでしょうか。子どもたちの将来への投資が目減りしますね。通貨を強くし、キーデバイスを作り続けることは、大切ですね。 […]
ThinkPadから見える未来
ThinkPad E14(メモリー32GB, SSD 1TB)を買おうとしたら、27万円になっていました。去年は12万円だったのに。CPUは、Core Ultra 7 258Vで、去年のRyzen 7 7735HSより、性能落ちてます。 日本が貧しくなっているのを実感しますね。パソコンは海外で製造されており、円が安くなっているので、当然の結果なのではあるのですが。ハイパースケーラーが部品を買い漁っていることも原因の一つでしょう。 PCは、水平分業の典型で、我慢してまっていれば、同じ値段で、より性能のよいものが買える典型でした。AIが使えるPCを中学校に配備しようとすると、倍の予算が必要になるのではないでしょうか。子どもたちの将来への投資が目減りしますね。通貨を強くし、キーデバイスを作り続けることは、大切ですね。 […]
メーカーの社長
2000年ごろ、ミネソタ大学のMBAで、ハネウェルのCEO指名の話を聞きました。最初はエンジニアです。メーカーの創業者は技術者が多いですね。技術者は管理が苦手なので、売上も利益もドタバタします。すると、株主は、売上と利益を安定させようとMBAを雇います。彼は、社内をコントロールして、安定して利益を出すようになります。しかし、彼は技術者ではないので、画期的な新商品を生み出せません。凡庸な株価にしびれを切らした株主は、インベストメント・バンカーを雇います。彼は不採算事業を売却し、将来性のある企業を買収します。売上は倍増し、株価は跳ね上がるのですが、何の会社かわからなくなり、失速するというものでした。 恒星の一生のような話でしたが、わがままな、絶対核家族の株主の典型だと思いました。 ソニーで言えば、こんな感じでしょうか。 エンジニア 井深、盛田、岩間、中鉢MBA 出井、安藤、ストリンガー、平井インベストメントバンカー 吉田、十時 日本人が持つソニーに対するイメージはそれぞれだと思いますが、上場している以上、同じような道筋をたどることになるとは思います。これから、どんな会社になっていくのでしょうか。 https://www.diamond.co.jp/magazine/20244082226.html
直系家族なソニー
私が、ソニーミュージックを直系家族的な文化の克服例として挙げると、違和感を感じるかもしれません。ソニーは、広告がうますぎて「闊達なる自由工場」のイメージ維持に成功しているからです。 しかし、ソニーファイナンスから見えたものは、直系家族でした。そもそも盛田さんは、第15代盛田久左エ門。造り酒屋の長男です。東京通信工業設立時の相談役に同じ名前が見えますが、14代のことでしょう。設立時から直系家族。ソニーは盛田の子会社なわけです。井深さんと盛田さんは海軍。ソニー幹部会議は、マネジメント会同と呼ばれてました。モノづくりを支える技術者の採用は、大学の研究室とつながっている。本社に近づくほど、直系家族を実感するのがソニーでした。 一方、跳ねっ返りがいたのが子会社でした。久夛良木さんが典型でしょう。ソニーは子会社との距離が絶妙でした。ソニーほどの多国籍企業であれば、開発拠点を海外に置くこともできたはずです。青山とか市ヶ谷というのがちょうど良かったのですね。山手線ですぐに行けません。 取締役会はきちんとやって、管理屋も超一流でした。ゲーム機作るのに数百億円調達しないといけないわけです。しかも、原価を下回る販売価格でシェアを取りに行く。ソニーの役員は、AIもない時代に手計算でシミュレーションを綿密にして、楽観シナリオを遥かに上回る利益をあげました。裏方の実力を私は、最も実感しました。 こういうところは、直系家族な他の会社でもマネできるのではないでしょうか。
イラン戦争停戦
イラン戦争が停戦しました。まずは、日本の石油を備蓄してくれたみなさんに感謝します。ホルムズ海峡が封鎖されて、これだけの混乱で収まったというのは、隔世の感があります。 ウォール・ストリート・ジャーナルに、世界経済への影響を分析した記事が出ました。 https://www.wsj.com/economy/global/five-things-the-hormuz-crisis-taught-us-about-the-global-economy-c9bd6b45 エネルギーインテンシティーとは、GDP 1単位あたりに消費されるエネルギー量です。https://data.worldbank.org/indicator/EG.EGY.PRIM.PP.KD 2000と比較すると、世界的に低下しており、一次エネルギーへの依存を下げる努力が、世界経済への混乱を少なくするのに貢献したのがわかりました。 台湾や韓国といった石油の輸入で影響をうける地域が、AIブームによる半導体の輸出で輸出を伸ばしたというのも、興味深い指摘です。エネルギーを輸入に頼る国は、調達先を分散させ、備蓄し、経常黒字を維持することが重要なのですね。
家族類型と企業買収
日本製鉄がUSスチールを買って1年が経ちました。 家族類型が経営に与える影響を実感できるケースです。ひとつは、直系家族はお上の威光を受け入れるということです。下図は、資源関連(Material)企業の売上高と売上高当期純利益率を表しています。 Forbes Global 2000のMaterial 業界の中では、3番めに売上が大きいですね。世界の大企業です。 USスチールを2兆円で買収したの資金調達を、Grokを聞いた結果は、以下のとおりです。 資金調達項目億円比率詳細銀行借入約9,00045.0%- 国際協力銀行約5,50027.5%JBIC(約37億米ドル相当)- 民間銀行分約3,50017.5%三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、三井住友信託銀行コミット型劣後特約付タームローン5,00025.0%2025年9月実行(資本性資金)転換社債(CB)合計6,00030.0%2029年満期 3,000 + 2031年満期 3,000全体約20,000100%上記でブリッジローン全額返済完了 情報源:日本製鉄公式発表、JBIC、日経新聞など(2026年3月時点)。 4分の1を政府(Japan Bank for International Cooperation)から借りているのにちょっと驚かないでしょうか。民間銀行を合わせた金額よりはるかに大きい金額です。1901年に八幡製鐵所ができてから120年以上経ち、世界に冠たる大企業になっても、政府からお金を借りることに躊躇がないのが直系家族です。 一方、絶対核家族の象徴はスペースXでしょう。直系家族的には政府の仕事としか思えない宇宙開発を民間企業として手掛け、時価総額は、2.5兆ドル(400兆円)。Cursorを600億ドル(9.6兆円)で買ってしまいました。資金調達法はわかりませんが、米国政府からは借りないと思います。絶対核家族にとっては、Equity finance というのが感覚に合うのでしょうね。 イーロンマスク氏の推定資産は1.3兆ドル(200兆円)①。こんなお金持ちを容認するのも、絶対核家族。日本製鉄が政府から借りた金額も、①の0.3%にすぎません。こんな世界で戦うのは容易ではないと思いました。
オランダの物価上昇率
日本の消費者物価上昇率(5月)は、1.4%でした。低いように見えますが、項目別にみてみると、違う印象になります。 https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf まず、食費が、全体の29.1%を占めているのですね。エンゲル係数が3割というところに、生活の厳しさが感じられます。そこが3.5%上昇している。これが「実感」に近いですね。 次に大きいのは住居ですが、日本は借家人が守られているので、賃料はそんなに上がりません。オランダであれば、毎年更新され、法律で、物価指数の上昇を上限とした賃上げができるので、0.9%では収まらないでしょう。 交通通信ですが、鉄道料金はかつてほとんどあがりませんでした。通信費も値下げ競争が終わったのですね。 びっくりするのが、光熱水道費がマイナスになっていること。政府の補助でしょう。 教育が6.1%も減ったのは、授業料免除でしょう。 5月の消費者物価指数は「官製」だったのではないでしょうか。 やはり、政策金利が実質ベースでマイナスになっている(景気刺激的)なのは、解せないですね。 一方、オランダの消費者物価指数(5月)は前年同期比で3.5%の上昇でした。https://www.cbs.nl/en-gb/visualisations/dashboard-on-consumer-prices イラン戦争前の2月は2.4%でしたので、1.1%ポイント物価上昇率が上がったことになります。オランダらしいのは、税金と補助金の効果を別建てにしているところです。たとえば、2022年に物価が5%以上上がった時には補助金を出しています。2023年に5%以下に下がったら、増税していますね。こうして財政収支の帳尻が合うわけです。日本は石油ショックがあったら備蓄を放出し、さらに消費税を下げる議論をしています。日本人は権力者に頼り、権力者はそれに応える。赤字国債で賄うので、この30年、負担は将来世代にずっと先送りです。 項目別の寄与度を見ていくと、エネルギーが0.59%なのがわかります。食費があまり上がらないのに、サービスがすぐに上がるのはオランダらしいところです。 住宅費は契約ベースなのですぐにはあがらないですが、0.85と2番めに大きな寄与度であることが印象的です。毎年賃料更新があって、賃料が上がり続けている結果でしょう。 オランダと比べると、日本が知らしむべからず、由らしむべしなのがわかります。
2度目の隕石
1 世界の建設会社 Forbes Global 2000 (2025年)に掲載されているの Construction企業の総資産(横軸)、ROA(縦軸)、当期純利益(バブルサイズ)は、下図のとおり(当期純利益$1 bil以上に限定)。 […]
SpaceXと株式会社
SpaceXの目論見書が公開されました。絶対核家族と株式会社を学ぶよい資料でした。 1 財務諸表 日本人が見て最初に驚くのが売上高でしょう。2025年は、186億ドル。約3兆円です。 まだ、売上ないけど、グロース市場に上場しちゃおうという日本とはレベルが違います。 […]
モノづくりの時代
日銀のせいで、日本企業の業績がよくわからなくなってます。たとえば、ソニーの売上高と売上高営業利益率の推移は下図のとおりです。 […]









