
日系企業の海外現法向けに財務分析を教えて7年ほどになりました。
営業出身でも、現法の社長になると、決算をに責任を持たなければなりません。
40歳のベテランに、BS/PLからキャッシュフロー計算書を手書きで作ってもらうのは、一番身につくとはいえ、心苦しいものでいた。
しかし、この7月に発表された、ChatGPTの「高度なデータ分析」 を使うと、さまざなが財務分析が対話形式でできることがわかりました。
そこで、これまでの財務分析に、ChatGPTを取り入れて、作り替えてみました。
上場企業については、これまでもネット上でさまざまな財務比率を分析できていました。
しかし、非公開会社については、自分でエクセルに決算書を手入力して分析しないと、結果はえられませんでした。
たとえば、イギリスのCompanies House からKEMEL Europe の決算書をダウンロードし、ChatGPTに分析させました。まだ、PDFのOCRは、時間がかかりますが、決算書にある地域別の売上高推移をグラフにできました。英語の資料を読み込ませて、日本語でプロンプトを打って、こんな結果が得られること自体に感動しています。

PDFをOCRさせていると、数値を読み取ることに時間がかかります。まだ、私が手でエクセルに入力した方が早いです。XBRL形式の決算開示も広がり、ChatGPT側の学習も進めば、徐々に分析の精度が上がっていくことでしょう。
これまで、多国籍企業の集合研修は、英語ができる人が圧倒的に有利でした。どの言葉で作られた決算書も、それぞれの母国語で分析できる日も遠くないと思います。
対話形式というのも、初心者には、いいですね。去年の売上は?前期と比較して。比較百分率損益計算書にしてなどとステップを踏むごとに表やグラフを作ってくれます。
営業センスのある現法の社長さんほど、いろんな会社の決算書を分析してみたくなるでしょう。もし、やらなければ、競合に分析されるだけですので。