アムステルダムの公共交通機関にデビット・クレジットカードをかざして乗車できるようになり、とても便利になりました。この図は、POSの決済比率です。オランダは、フィンランドの次にキャッシュレス比率が高いのがわかると思います。

オランダに移住して、銀行でキャッシュカードを作れば、あとはATMをほぼ使わずに生活できるでしょう。オランダの主要銀行は、共同でATM運営会社をつくり、自行でATMをメンテすることを止めてしまいました。

飲み会の割り勘も、ネットで(Tikkie)簡単にできます。個人の利用は無料です。

EU外からの旅行者の一部は、クレジットカードが使えませんでした。しかし、Master とVisaが、デビットカードを更新することで、徐々にこの問題は解決されていくことでしょう。紆余曲折ありましたが、収まるべきところに収まっています。

一方、セブンイレブンの決済は、以下の通りです。

 細かく数えると40ぐらいありますね。オランダでやったら、従業員虐待と思われるでしょう。覚えられるわけがないと。

いくら、セブンイレブンの売上が大きいとはいえ、40もの決済を受け付ける必要はないですし、40もの決済会社が全部儲かっているとも思いません。

オランダのスーパー最大手、アルバートハインは、決済は、現金とデビットカードでほぼ押し通しています。ここまで普及すると、デビットカードの決済手数料が圧倒的に安くなるので、誰も文句を言いません。50セントのパンをひとつだけ買っても、デビットカードで決済できます。

なぜ、日蘭の決済がこれほど違ったのでしょうか。オランダ人が、協調的だからでしょうか。オランダ人と一緒に働いたことのある人なら、そんなわけがないと言うでしょう。2人で議論すると政党が3つできると言われるお国柄。ありとあらゆることについて(空気を読まずに)議論をします。

私は、ここに家族類型の違いを感じるのです。オランダは、子供が親と同居しない絶対核家族。転職を繰り返し、市場メカニズムを信じています。なので、いくつもの決済会社が立ち上がったとしても、社長以下のメンバーは何年かすると入れ替わり、都度、事業を見直した時に、赤字であれば、撤退するのだと思います。

一方、日本は直系家族。子供が親と同居し、権威を受け入れる社会です。大企業はメンバーシップ型の組織で、先代が次の社長を指名することもしばしばです。すると、先代が始めた決済事業を、赤字だからと簡単に止められません。サントリーが45年も赤字を出してもビールを諦めなかったことが「美談」になる社会です。そう考えると、40の決済ロゴが「藩札」に見えてきます。お殿様の藩札を家臣が止めるわけにはいかないのだろうなと。

似たようなことが海外現法でも起こります。海外市場に挑戦するのは素晴らしいことです。しかし、現法作って7年やっても、売上が全く伸びなかったら、原因を考えて売却するなり、撤退するならすればよいことです。お金儲けなんですから。しかし、会社パンフレットに弊社は、グローバル企業ですという地図を維持したいだけなのでは?という会社もときどきあります。

絶対核家族のゼロから考え直す力は見習いたいところです。