屋台から大統領へ

シンガポール初の女性大統領が誕生します。マダム・ヤコブは、1953年に5人兄弟の末っ子として生まれます。インド人の父親は8歳の時に死別。マレー系の母親は、屋台でナシ・パダン(スマトラ島の伝統料理)を売って生計を立てます。幼いヤコブさんも、母を手伝いました。

 チャイニーズ・ガールズ・スクールに進学。中華系の生徒の中にあり、数少ないマレー系の生徒でした。裕福な家の子供たちに囲まれながら、彼女は放課後、週末に母の仕事を手伝い続けました。
 シンガポール国立大学の法学部を卒業すると、全国労働組合連絡協議会(NTUC)で働きます。5人の子宝に恵まれて、30年間勤務。副事務総長に出世します。
45歳で子供がまだ学校に通っている時に、仕事をしながら、シンガポール国立大学法学部の修士課程に挑戦。
 50歳を前にして出馬。文化社会青年省の大臣、シンガポール議会の議長を経て、今に至ります。議員になった後も、HDBと呼ばれる公団住宅に住む彼女。こういうロールモデルがいると、勇気づけられる若い人が多いことでしょう。

Halimah Yacob set to be Singapore's first female president: A timeline of her career
SINGAPORE - Madam Halimah Yacob was issued a Certificate of Eligibility by the Presidential Elections Committee on Monda...