御社のホームページがダメな理由―98%は死んでいる
竹内 謙礼 中経出版 2008/3
成田ゆめ牧場の企画にたずさわり、楽天でベスト店長になった著者によるEC論。他の本でも紹介してきましたが、00年代後半になって、ネットを醒めた眼で見ることができるようになりました。すべての会社がネットで売上を伸ばせるわけではなく、ネットに不向きな商材であれば、どれほどネットに投資しても効果が出ないと断言しています。ネットは手段であり、目的ではないんですね。
ネットに向いてないのは、たとえば、こんな商品
雑貨、食品(産直野菜)、化粧品、健康食品
売りやすいのは、こちら。
玩具、趣味関連、酒、オーダーメイド、ブランド品、本、音楽、DVD
しかし、ネットの効用を全否定するのではなく、不向きな商材であっても、必要最低限のコンテンツにしぼり、維持費のかからない形で運営すればよいというのは、多くのB2B企業に当てはまることではないでしょうか。必要最低限のコンテンツがそろった後に、注文を受けるなどと広げようとすると、オペレーション・マネジメントが必要となり、多くの会社では、リアルの世界でも事務処理がうまくいっていないため、仕事がまわらなくなってしまいます。P.77にリストがあり、どれほど面倒なのかがよくわかります。
「ネットによるメーカー直販が失敗する」というのも、チャネルをどうするかという初歩的な話なのですが、うまく整理できていない会社が多いですね。
SEOに対しては、否定的な見方をしています。
検索エンジン対策というのは、ライバルのホームページが少なく、なおかつ検索結果で上位表示されやすく、おまけに「売れるキーワード」という、3つの条件をクリアしたものだけが、恩恵を受けるノウハウなのである。p.90
タウンページで電話するのは、広告を出している企業という理由ですが、ページ作りの時点では、意識をもっておくべきだと思います。
では。