大恐慌後のアメリカ経済指標の動き

先日、1929大恐慌後の株価チャートをご紹介しました。大恐慌後のアメリカの経済指標の動きを確認します。1929年のデータを100として、ダウ平均、GDP(名目、実質)、公定歩合、長期債、CPI、金価格をプロットしてみました。

(Source “Historical Stattistics of the United States)”
やはり、一番下がりが激しいのが株価。これは、先日のエントリーで触れましたが、4年かけて1928年のピーク(300)から、1932年には60へと5分の1に下がります。

※先日のエントリーは、週ベースの値でしたので、底値は高値の10分の1でした。今回は、年ベースですので、高値が28年になり、割合も5分の1になります。

しかし、一番下がるは、公定歩合なんですね。1929年の5.17%から、1943年には0.5%へと、10分の1に下がります。1960になっても、もとのレベルに戻りません。日本の超低金利時代が長々と続いているのを考えると、むべなるかなとは思うのですが。

一方、長期債は、1929年に3.6%でしたが、暴落直後はほとんど動きません。しかし、公定歩合が下がるにつれて、ずるずると下がり、1941年には2.05%とやく半分のレベルになります。1929年水準を超えるのは、1959年ですね。

かくも恐慌から立ち直るには時間がかかるのですが、一番はやく29年水準に戻るのが、実質GDP。33年は、29年から27%低下するのですが、36年には、29年水準に戻ります。デフレが進んだためですね。CPIでみると、36年には、29年より2$%低下しています。恐慌時には、実質GDPの見方に気をつけねばなりません。

CPIをみると30~33年は、前年比でマイナスになっています。5年後の1934年には、プラスに戻るのですが、38年には再びマイナスになるのがおもしろいところです。1943年に1929年水準に戻るのですが、太平洋戦争が始まったことで、1942年には、前年比10.9%の上昇になっています。

最後に金です。1929年に20ドルだった金は、34年に34ドルまで上昇しています。有事の金ですね。
まとめますと、恐慌になると、金融関連の指標は非常に弱含みで、回復も遅い。当初は実体経済の減速からデフレがすすむが、戦争などの不安要因が勝ると、インフレとなった。金は、モノであるのもかかわらず、「有事の金」としてデフレ下でも価格が下がらなかった。
というあたりでしょうか。
では。